資産価値にも学区が影響?宮前区の小・中学校お受験事情。
宮前区へのお引越しを考えているあなたへ、本日は、宮前区の中学校事情についてまとめてみました。
小・中学生のいらっしゃるご家庭の方には、教育環境はとても気になるところだと思います。この記事を読んでいただければ、神奈川県全体の教育事情から、宮前区内の各学区の特徴などについて知っていただけると思います。ご参考になれば幸いです。
- 神奈川県の高校受験における中学校選びの重要性
- 宮前区の中学校は内申点は取りやすいの?
- 宮前区の中学校の進学実績が良い理由
- 宮前区の中学生の高校受験事情
- 中学校によって内申点のとりやすさに違いがある?
- そんな宮前区の受験事情に思うこと
- まとめ
神奈川県の高校受験における中学校選びの重要性
神奈川県では『内申点』がとっても大切!!
まず神奈川県の進学プランを考えるにあたって、どこの中学校に通うかは非常に重要であると言われています。
なぜなら、神奈川県の高校受験時の選考においては、生徒の『内申点』がかなり重視されるからです。
つまり、『普段の定期テストはなあなあでやっていて、受験前半年で覚醒して一気にトップランクの高校に合格!!』という思春期男子ならだれでも憧れるストーリーは、神奈川県の高校受験においては通用しないのです!!
進学校受験において重要なのは、高校受験時の学習能力ではなく、中学校三年間の積み重ねなのです。
これを初めて聞いたとき、地方からの出身者は非常に驚きます。
私がまさにそうでしたから(笑)
田舎の子供たちが外を走り回っている最中、都会の子供たちが塾通いをして、必死に勉強しているのには理由があったのです。。。
そのような背景があるため、通学する中学校は大変重要なのです。
神奈川県の入試のシステムとは
神奈川県の入試のシステムについては、下記のサイトが大変わかりやすかったので、ご参考までに引用して添付いたします。
引用元:
上記のように、受験する高校によって内申点と学力検査の重視度は違います。
例えば、ほとんどの高校が内申点と学力検査の割合を少なくとも半々で評価する一方、最難関校である横浜翠嵐高校は『学力検査重視型』とされています。
では、横浜翠嵐高校は学力でなんとなるかというと、そんなことはありません。
同サイトのこちらの記事
偏差値と内申合格のめやす 神奈川県公立高校入試 | 市進 受験情報ナビ
を見ると合格目安の内申点も最も高い水準です。
結局、どれだけ実際の受験で点数をとっても内申点が低いと普段からコツコツ頑張ってきた生徒には太刀打ちできないことがわかります。
ですので、しっかり内申点の取れるような生活が送りやすい、そして実際に内申点を取れるような環境の中学校に入れたいというのが「神奈川県の」親心なのです。
宮前区の中学校は内申点は取りやすいの?
宮前区の中学校は比較的進学実績がよいと言われています。
宮前区には8つの公立中学校があります。
川崎市では、学区制をとっていますので基本的に自宅のがある学区の中学校に通うことになっています。
基本的に学区外への通学はできませんので、意中の中学校がある場合は物件を決める際にどこの中学校の学区に属しているかを確認する必要があります。
通学区域については、を調べることができます。
自分のお住まいの地区がどの学区に入るのかについては、以下に一覧表を載せましたので、確認してみてください。
市の公式の情報です。
宮前区の中学校一覧と区域内住所
・有馬中学校
有馬1丁目、有馬3丁目22,25~28番、有馬4~9丁目、鷺沼1~4丁目、東有馬2丁目30,36~41番26,39号~東有馬3~5丁目
・犬蔵中学校
犬蔵1~2丁目、犬蔵3丁目1~7番,8番27号,9番18~20号,10番~,白幡台1,2丁目,菅生5丁目23番1~29号,菅生6丁目1~32番,35番34~40号,36番21~23号,37番 平4丁目6番,南平台,初山2丁目9番10~22号,10番21~49,51号~22番,23番45号~,27,29番
・菅生中学校
犬蔵3丁目8番1~26,28号~,9番1~17,21号~,潮見台,菅生1~4丁目,菅生5丁目1~22番,23番30号~,菅生6丁目33,34番,35番14~18号,36番39~43号,菅生ヶ丘,初山1丁目,初山2丁目1~8番,9番1~9,23号~,10番1~20,50号,23番1~44号,24~26,28番,水沢1~3丁目
・平中学校
五所塚1,2丁目,平1~3丁目,平4丁目1~5,7番~,平5丁目,東生田3,4丁目 ・野川中学校 宮前区梶ヶ谷〔尻手黒川道路南側〕,高津区北野川,高津区東野川1,2丁目,野川,野川本町3丁目,東有馬2丁目14番2~22,32~36号,15番2~26号,41番27~38号
・宮崎中学校
梶ヶ谷1~6丁目,下作延2丁目31番38号,32~37番,下作延3丁目,末長1丁目6~10、40~53番,有馬2丁目,有馬3丁目1~21,23,24,29番~,梶ヶ谷1~5番 東有馬1丁目,東有馬2丁目1~13番,14番1,23~31,37号~,15番1,27号~,16~29,31~35番,馬絹1~6丁目,宮崎67~180,251~299番
・宮前平中学校
小台1丁目,小台2丁目,土橋1~7丁目,宮崎1~6丁目,宮崎604~610,646~674,693~697番,宮前平1~3丁目
・向丘中学校
上作延,けやき平,神木1,2丁目,神木本町1~5丁目,平6丁目,向ヶ丘
所属学区が物件の資産価値に影響するという話
余談ですが、以前、私が聞いた都市伝説のようなお話を参考間までに。
私が引っ越ししてくる際のマンション探しをしている際の話です。
物件案内をしていた不動産屋さんが隣り合った2つのマンションを指して、
『この物件とこの物件は築年数も建物のクオリティもほぼ同じレベルですが、お値段が大きく違います。なぜだかわかりますか?』
と聞いてきました。
私が見当もつかずに悩んでいると、不動産屋さんは、
『この2つのマンションは小道を挟んで、こちらは〇〇中学校の学区で、こちらは△△中学校の学区です。自分の子供を〇〇中学校に入れたい人が多いので、〇〇中学校学区のこちらのマンションの方が高いんです』
という嘘のような本当の話を教えてくれました。
当時は子供が小さく、進学のことなど実感を持って考えたことがなかったので、そんな馬鹿な、という感じでありました。
しかし、5年以上この街に暮らしている今は、その話が事実であろうことはなんとなくわかります。。。。
宮前区の中学校の進学実績が良い理由
子供の親が高学歴
その理由として、宮前区に住む子供の親自身が高学歴であることが挙げられます。
こちらの記事では、『神奈川県の4大卒以上割合ランキング』が調査されています。
こちらを見ると、5位に土橋小学校が入っています。
土橋小学校区の住民の4大卒(4年生大学卒業)の割合は、56%。なんと、半分以上が大卒です。
この土橋小学校の学区である土橋一帯は、宮前平中学校の学校です。
同様に、鷺沼・宮前平・宮崎台周辺も高学歴の両親が多く、自分の子供への教育も熱心なため教育の水準が高くなっているのでしょう。
宮前区は平均年収も高い
また、宮前区の平均年収の高さも一因として考えられます。
高水準の教育を受けさせるには、お金がいります。
実際に、私の周りのお子さんたちは習い事を1~2個しているのが当たり前です。
周辺には英語や、ピアノ、バレエ、水泳、体操などの教室が沢山あり、いずれも生徒でにぎわっています。
私の娘の学友には幼稚園から、英語2教室掛け持ち+ピアノ+バレエ+水泳すべてに通い、平日の放課後はすべて習い事で埋まっているお子さんもいました。
本当に子どものためになるのかは置いておいて、こんなことができる収入があることに驚いた思い出があります。。。(特に、バレエはお金がかかり、これだけでもすごい金額になります)
では、実際に宮前区の収入状況をデータで見てみましょう。
先ほどと同じサイトのデータを引用します。
神奈川県の小学校の学区別に親の平均年収を割り出し、ランキングしています。
宮前平小学校が堂々の一位。しかも、その平均年収は1000万円超え!!恐ろしい。。。。
平均年収1000万円を超えるのは東京都内でも一部で、田園調布小学校などと同程度になります。
経済的に豊かな人が多く住んでいることが、この宮前区の教育熱を支えていることがおわかりいただけると思います。
ちなみに、なぜこれほどまでに宮前区(特に宮前平小学校・中学校区)の世帯年収や大卒率が高いのでしょうか。
それは、宮前平〜宮崎台周辺には官公庁の集合住宅や大企業の社宅が集まっているからだそうです。
具体的な企業名は伏せますが、みんなが知っている企業ばかりです。
国家公務員や大企業なので、みな一流大学を出ているでしょうから、子供にも良い教育を受けさせるのは自然ですよね。
宮前区の中学生の高校受験事情
公立高校の場合
神奈川県は県内一学区制で、学区がありません。
県内の高校であればどこでも受験することができます。
ただ、2005年までは神奈川県も学区制を取っていました。
名残で、『旧学区トップ高』というものが存在しています。
旧学区は18区あるので、それぞれに『旧学区トップ高』があります。
下記をご覧ください。
- 旧横浜東部学区 横浜翠嵐高校(69)
- 旧横浜北部学区 川和高校(66)
- 旧横浜西部学区 希望ヶ丘高校(62)
- 旧横浜中部学区 光陵高校(63)
- 旧横浜南部学区 柏陽高校(67)
- 旧横浜臨海学区 横浜緑ヶ丘高校(65)
- 旧川崎南部学区 新城高校(57)
- 旧川崎北部学区 多摩高校(65)
- 旧横須賀三浦学区 横須賀高校(62)
- 旧鎌倉藤沢学区 湘南高校(69)
- 旧茅ケ崎学区 茅ケ崎北稜高校(59)
- 旧平塚学区 平塚江南高校(62)
- 旧秦野伊勢原学区 秦野高校(57)
- 旧県西学区 小田原高校(62)
- 旧厚木海老名愛甲学区 厚木高校(65)
- 旧大和座間綾瀬学区 大和高校(62)
- 旧相模原南部学区 相模大野高校(募集停止)
- 旧相模原北部津久井学区 相模原高校(62)
偏差値引用元:【2019年最新版】神奈川県公立高校偏差値ランキング | 高校受験ラボ
さらに、上記の高校に『横浜サイエンスフロンティア高校』や『鎌倉高校』などを加えて『公立トップ校』というような形をとっています。
横浜翠嵐高校や、湘南高校 、川和高校などは田舎者の私でも聞いたことがある高校です。
このようなトップ校を目指して、神奈川県の中学生は勉強に励んでいるのですね。
私立高校の場合
公立高校もハイレベルですが、私立は全国に名だたる高校がひしめいています。
主な私立高校と、その偏差値(目安)を簡単に下記にまとめてみました。
私立高校はコースごとの偏差値に差があります。
- 慶應義塾高校(75)
- 慶応義塾湘南藤沢高校(75)
- 桐蔭学園高校男子部[(70)
- 桐蔭学園高校女子部(70)
- 法政大学第二高校(70)
- 桐光学園高校(69)
- 桐光学園高校 女子(69)
- 法政大学国際高校(69)
- 山手学院高校(69)
- 鎌倉学園高校(67)
- 中央大横浜山手高校(67)
- 日本大学高校(67)
引用元:【2019年最新版】神奈川県私立高校偏差値ランキング | 高校受験ラボ
※偏差値は学科やクラスによって前後します。
公立高校と同様に、私立高校の受験でも『内申点』が重要になってきます。
むしろ、私立高校の方が重視している傾向があります。
私立高校には『推薦入試』という制度があります。
『推薦入試』は、各高校が基準の内申点を設定しており、その基準を超えた生徒基本的に合格するという入試方法です。
基本的に合格したら入学しなくてはなりません。
一方、『オープン入試』という制度もあります。
こちらは内申点関係なく、当日の試験の結果のみで判定される試験方法です。
個人的にはこういう方法がわかりやすくて好きです。
この『オープン入試』は早慶MARCH附属高などが多く採用しています。
比較的、日程も遅めなので別の滑り止めの高校に合格しておき、ワンランク上の私立校をワンチャン狙う、という感じで利用されています。
なので難易度は、恐ろしく高いです。
やはり、結局は内申点命なのですね。
中学校によって内申点のとりやすさに違いがある?
最後に、とても面白い調査をしている方がいました。
過去の文部省の調査をベースにして、独自で神奈川県の各中学校で内申点の取りやすさ、取りにくさをランキングにしています。
大変骨の折れる作業です。
記事によれば、中学校ごとに内申点の取りやすい取りにくいがあり、評価1を取った生徒の割合や、5を取った生徒の割合が各中学校でバラツキがかなりあるというのです。
5を取った生徒が多いというのを単純に『優秀な生徒が多い中学校』と受け取るか、それを『内申点がとりやすい中学校』ととるかは賛否あると思いますが(笑)
データ自体は古いですので、今現在も適用できるかは半々でしょうが、面白いので興味のある方は是非読んでみてください。
そんな宮前区の受験事情に思うこと
最後に個人的な感想だけ。。。。
夜遅くまで塾に行っている子供たちを見ると、どうしても『そんなに勉強する必要あるかなあ』と思ってしまいます。
私自身が田舎の出なので、部活で汗まみれになったり、友達とおしゃべりしたりふざけたりしていた時間が今でも宝物になっています。
それでも今それなりの生活ができていますので・・・。
まとめ
いかがでしたか?
これから宮前区やその近辺へのお引っ越しを検討されている方でお子さんがいらっしゃる方には有意義な記事になったかと思います。
引っ越しを決める前に少なくともどこの学区に当たるのかは、調べておくほうがよいと思いますよ!!
◆こんな記事もまとめています。